東京都在住 32歳 男性

【レッスンご相談内容】

これまで部活と我流で上達していらっしゃいましたが、相手が格上できちんとした技術の裏付けのあるプレイヤーとなると、通用しなくなっていると感じご相談にみえられました。

社会人になり、ご自身がせっかくお金をかけるのであればプライベートレッスンできちんと上達したい、そして区民大会でこれまでの最高戦績がベスト4であったのに対して優勝をしたい、というご希望を持ってお問い合わせいただきました。現在はお仕事をされながら、実業団等の大会に出場されています。
学生時代からテニスをされていましたが、きちんとスクールなどで習った経験が無く、主に部活で練習されていました。

 

【指導内容例①】

今回の指導では、以下のポイントをお伝えしました
①フォアハンドストロークの正しいスイング感覚の体得
②サービス動作の正しいスイング感覚の体得

それぞれのポイントに対するアドバイスは次のとおりです。

①フォアハンドストロークの正しいスイング感覚の体得

フォアハンドストロークのフォーム自体は大きな課題は無いのですが、その動きが作り出されている質に改善の必要がありました。

同じスイングフォームでも、スイングの質が高ければ、少ない力で伸びのあるボールを打つことができますが、スイングの質が低いと一所懸命スイングしてもボールが伸びず、結果として相手に打ち込まれてしまいます。

そのため、今回のレッスンでは、正しいスイング感覚の質はどういったものかを体感していただき、同時にそのスイングを生み出すためのコツをお伝えしました。

 

また、正しいスイング感覚が理解できたとしても、ボールが来たときにそれを常時再現することがポイントになります。
どうしても『ボールを打とう』とすると力みが入り、小手先の力でスイングをコントロールしてしまいますが、結果としてそれでは伸びのあるボールを打つことはできません。

 

ここでのポイントは、ボールを打ちに行くのではなく、スイングの中にボールが入ってくるように取り組みをすることにあります。

それが実現できるように練習メニューを組み立て、実際にボールを打っているときでも正しい感覚でスイングができるようにしました。

 

②サービス動作の正しいスイング感覚の体得

スイング動作をしていくときには、スイングの方向をコントロールすることがポイントになってきますが、大事なことはこのスイング方向をどこの力でどのようにコントロールしていくかが大事なポイントとなります。

このスイング方向を小手先の力でコントロールしてしまうと、結果として中途半端なボールになってしまいます。このスイング方向を感じていただくために、ラケットの持ち方の感覚をアドバイスをさせていただきました。

 

その結果、正しいスイング感覚を理解していただくと同時に、スイングの方向をどのようにコントロールしていけばよいのかを実感しながらトライしていただきました。

 

【指導内容例②】

今回の指導では以下のポイントをお伝えしました。
①狙う意識と良いスイング感覚の両立
②ゲームでの展開づくり

 

①狙う意識と良いスイング感覚の両立

どんなに良いスイングができていったとしても、狙った場所に入らなければ意味がありません。そして、『狙おう』とすると力みが入り、せっかく身についたスイングが変わってしまいます。

ここでのポイントは、『狙う意識』と『スイング感覚』の両立をするようにすることです。

原則として、同じ打点で同じスイングで打てば同じ場所に飛ぶはずです。
狙った場所に飛ばない理由を伺うと、人によってはメンタル的な理由を原因に求めたくなりますが、実際のボールは物理的な要因によってその軌道や落下点は決まってきます。
そのため、必ず打つフォームやボールとの距離感といった物理的な原因によって、狙った場所とのずれは生み出されています。

そして、狙おうと意識したときに起こっていることは、
・狙おうとしているが、微妙に打点がずれている
・それを修正しようとして腕でスイングを帳尻合わせしている
ことによって、スイングが変わってしまいます。

つまり、狙った場所に飛ばない原因をスイングを調整することによって帳尻合わせをしているわけです。

この調整のポイントを修正し、同じ打点同じスイングでできるようにするためにどのようにすればよいか、というように調整をしていくことで、『良いスイング感覚』と『狙う意識』は両立していくことができます。

そのために今回は、その調整のポイントとして、ボールへの打点の入り方および打点の見極めの精度の上げ方を意識して取り組んでいただきました。

結果として、最初は狙った場所からずれたボールもありましたが、コントロールの精度はあがっていきました。
ただ、スイング感覚との両立についてはもう少し課題が残りました。

②ゲームでの展開づくり

今回は実際に少しポイント練習を行ってみました。するとラリーをしていてあまり怖さを感じません。

というのも、一つ一つのショットが単発的で、思いつきでコースを狙っていることがわかるので、ラリーを支配されている感覚が無いのです。
たしかに時折鋭いコースや速いショットを打たれるとポイントは取られるのですが、それがきちんと算段をつけて取られたという感覚ではないので、怖さがありません。

ここでのポイントは、どのようにしてチャンスを作ろうとしているのか、という想定がないことにあります。
ラリーをしていて、ただ漫然とチャンスを待ってしまい、チャンスのシーンを具体的に作り出そうとするようなショットの組み立てがないことにあります。

そのため、きちんとした精度を狙ってラリーをしていくことで、オープンコートを作り出すようにお伝えしました。逆に言えばオープンコートができるまできちんとラリーをしていく、ということになります。

この背景には、ご自身での自分の技術力に対する評価と実際の評価にギャップがあり、かつ、実はそれをどこかで自分では気づいていたために、粘り強く精度を高くラリーをすることから避けていた、という部分があります。

そのために今回①で取り組んでいる、『狙う』行為と、それを実際に展開の中でどのように使うか、という部分をお伝えしました。
また展開が具体的になってくると、どのショットをどこにコントロールすることは練習において優先度が高く、どのショットは優先度が低いのか、ということも明確になってきます。

 

※このアドバイスは、それぞれの方の課題に対して必要なタイミングを見極めてアドバイスしております。同じ課題であってもこのアドバイスが適切でなかったり、ベストのタイミングでない場合がありますのでご了承ください。

 

PAGE TOP