なんでそこでミスをするかな。。。。

2020年02月11日 ジュニア

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練習では思い切ってショットを打ち、のびのびとプレーをするのに、試合になると自信をなくしたり、大切なところでミスをしたりしてしまう。

また、
・せっかくラリーで主導権を握って、やっと来たチャンスボールなのにそこでミスをしてしまったり
・あと1ポイントでこのサーブが入ればゲームが取れるのになんでダブルフォルトをするんだろう
という悩みを、選手を持つ親御さんであれば一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

それでは、なぜこのような『もったいない』ことが起きてしまうのか、考えてみましょう。

選手の気持ちは。。。

こんなもったないとき、選手は果たしてどんな気持ちなのでしょう。
もちろん個々の選手によっても異なってきますが、私の場合は、
『やっとここまで来た!これが決まれば!!!』
『このファーストサーブが入って決まればゲームが取れるかも』
というように考えていました。

 

つまり、選手自身もそのポイントが大切だということはわかっており、そのショットがとても大切で、喉から手がでるほどそのポイントがほしいのです。

 

そして喉から手がでるほどほしいからこそ、早くそのポイントを決めたいし、そのショットで決まってほしいし、失敗したくないのです。

 

ということは、そのポイントをとても大切だと思っているのは、観戦されている親御さんも、選手自身も同じだということですね。

 

人は、自分の周りの価値観や考え方に影響を受けるので、ある意味では普段から接している親御さんと選手が大切だと思うポイントは同じだというのは当然のことかもしれません。

喉から手がでるほどほしい分だけ判断を間違える

では、なぜ大切だと思うポイントでこういった現象が起きてしまうのでしょうか。

 

その1つ目は、喉から手が出るほどそのショットを決めたり、ポイントを欲しくなるほど、自分の判断が間違っていくことにあります。

たとえば、普段の練習ではたまにしか入らないショットなのに打ってしまったり、普段なら狙わないような厳しい場所を狙ってしまったり。。。

こういった具合に、冷静に考えれば選択しないような判断を、こういった状況では判断してしまうわけです。

 

では、なぜこのような事が起きるのでしょうか。

 

それは、練習の中で、確率は低くても成功した記憶があるので、『もしかしたらあの成功が起きるかもしれない』という『期待』を含めた選択をしてしまうことによって起こります。

 

たとえば、本当は3本に1本しか入らないショットなのに、そのうちの1本がたまたまこの大事なポイントで起きるかもしれない、という期待を抱いてしまうわけです。

そのポイントが欲しければ欲しいほど、目の前から意識が離れる

そして、もう一つは、そのポイントが欲しければ欲しいほど、目の前のことに意識が向かなくなり、そして体にも変化が出てくるのです。

 

個人差もあるかもしれませんが、体が単に緊張するだけではなく、うまくボールが見えなくなることもあります。

これは実際に私が感じていた体験ですが、たとえばとても大事なポイントでやっと来たチャンスボール、構えて十分に余裕があってボールを見ているのに、まるで距離感がつかめなくなることがありました。

 

例えて言うならば、急に目の前が曇ったようになってボールが見えなくなってしまう感じです。

 

これは、先のこと(もしもこのポイントを取ったら、や、もしもこのショットをミスしたら等)を考えているあまり、意識が飛んでしまって目の前のボールが見えなくなってしまっている(正確に言うと目には入っていますが、距離感やボールの動きが目に入らなくなってしまい)、という現象が起きているわけです。

 

いかがでしょう?

 

実際に本人になることはできないかもしれませんが、こうして想像してみると、戦っている選手のプレッシャーというのは相当なものだと想像できませんか?

メンタルではなく技術力である。

こういった悩みをお伺いしていると、時折『メンタルが弱い』というお話をお伺いします。

 

しかし、私は一概にメンタルの問題ではないと考えています。

 

先にも書いたように、技術的な完成度が低く、成功したりしなかったりする、という前提があり、そのうえで間違った判断が行われることによって、もったいないミスが生まれていくことになります。

 

つまり、何度も何度も連続して成功するような技術的な完成度を身につけていくことが、こういったシーンで実力を発揮するためにまず大事なポイントになっていきます。

 

たとえば、ボールとの距離感や打点への入り方、スイングの方法、等の具体的で技術的な部分の精度があがれば、必然的に練習の中で成功する体験が増えていき、そしてそれが自信になっていきます。

 

メンタルと技術との関連性をお伝えするならば、技術的な精度を上げていくために、自分の体の動きを観察し、ミスの原因を整理し、ミスの原因が起こらないように意識を集中させて練習していく過程で、先のことではなく目の前のことに集中する意識が訓練され、そして体の動きが変わり、様々なボールに対しても狙った場所に入れ続ける再現性の高いパフォーマンスにつながる、といったかたちで技術的な部分とメンタル的な部分は関連していきます。

自分の実力を整理する

それでは、練習の中で、どのように取り組んでいくことで、こういったもったいないシーンを減らすことができるのでしょうか。

 

まずひとつ目のおすすめしたい方法は、『自分の今の技術力を把握する』機会を持つこと例えば、チャンスボールであれば、自分はどの狙ったスペースであれば連続してボールを入れることができる技術力を持っているのか、といったかたちです。

 

私は練習を2つに整理していて、『できないことをできるようにする練習』と『できることを確認したり、できることを使って戦い方を考える練習』と分けており、これは後者にあたる練習です。

 

まずは、今の自分の実力がどのくらいなのかを、きちんと整理して把握することで、そういったプレッシャーがかかった場面でも正しい判断を選択しやすくなります。

 

これはある意味では、今の自分の実力と向き合う厳しい作業になります。『たまにしか入らないショット』は今の自分には『できない』ということを認識してもらうので、結果として『もしかしたらこうなるかも』といった期待が砕かれていくことを意味します。

 

ある意味では、つらいことですが、現実を受け入れてこそ、正しい判断をすることができます。

目の前のことにフォーカスする

そしてもう一つのおすすめしたい方法は、この『できること』を把握した上で、●球連続、といったかたちで目標設定をした練習を行うことです。

 

そうすると、練習の中で、『あと1球でこれが入れば終わる』といったように、試合に近いプレッシャーのかかった状況を作ることができます。

 

そして、その状況の中で、自分が取り組む際に意識してきたことをこれまで通りに取り組めるように、意識を整えることがこの練習のポイントです。

 

あえて、意識が飛びやすい状況を作った上で、その意識を自分でコントロールする訓練をしていくことで、試合の中でも正しい判断ができるようになっていきます。

練習の中で達成体験を

テニスはミスをすると負けるスポーツです。そのため、狙った場所にきちんとコントロールできてこそ相手に勝つことができます。
たとえばチャンスボールのシーンを想像してみましょう。
①過去に同じ場所を狙って何回も連続して成功して入った体験がある。
②過去に同じ場所を狙って入った体験はあるけど、入らなかった体験もあって、どのくらい入るのかはわからない。
このどちらが自信をもって打つことができるでしょうか?

 

もちろん①の選手のほうが、自信をもって打つことができるでしょう。

 

このように狙った場所に対して、目標や数を決めて取り組み、何回も連続して成功した、という明確な記憶と体験があることで、試合でも自信をもってプレーをすることができるようになります。つまり、練習中に、成功した体験を積んでおくことが試合で高いパフォーマンスを発揮するためには必要不可欠なのです。

 

逆に言えば、練習の中で達成した体験がなければ、試合で不安や期待を持ってショットを打ってしまい、ミスをするシーンが必ず訪れます。

 

だからこそ、自分で目標設定した練習は、必ず達成していく意識を強く心がけて臨んでほしいと思います。

 

オンコートの月1レッスンで、現在通っているクラブを並行しながら、成長するための具体的な取り組み方、意識の仕方や練習への取り組み方等をお伝えするレッスンも行っています。詳細は以下を御覧ください。

 

一人ひとりに細かく指導して課題改善するGROWTH TEAM

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毎日の練習で、自分の課題やその改善方法を意識しながら、密度の濃い時間を過ごすことで、成長の速度が変わってきます。
GROWTH TEAMでは、それぞれの選手に個別に問いかけ、課題や取り組み方を明確にすることで、普段の練習の取り組み方を改善します。

今の所属に通いながら、並行して受講できるので、大きく環境を変えることなく、成長スピードをあげることができます。
 

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