上手くなれなかった体験をしたからこそ分かる上手くなる方法
上手い選手を見て、『羨ましい』『どうやったら上手くなれるのか』と思う方へ、上手くなれなかった体験がある私がどのようにして上手くなったか、テニスが上手くなる方法をお伝えします。
なかなか上手くなれないと感じている方はぜひ参考にしてみてください。
名選手は名コーチにあらず
よく『名選手は名コーチにあらず』という言葉があります。
名プレイヤーだった選手が、人を教えたり育てたりするのが上手なわけではない、ということですね。
では、テニスコーチはどうなのでしょうか?
いわゆる一般的なテニススクールに在籍しているテニスコーチは多くの方が、テニスが好きであったり、あるいは昔テニスで戦績を残していた方が、コーチという職についているでしょう。
そのような方々は、やはり元々運動が得意であった方が多いのが現実でしょう。
教えることができる、ということは、つまり『言葉にして伝えることができる』ということを意味します。
動きや力の使い方などを相手に伝わる言葉で発することができて初めて『上手くなる方法』として教えることができます。
そして、実際に自分が行っている動きや力の使い方を言葉にするためには、その動きや力の使い方に対して、意識的に行うことができて初めて言葉にすることができます。
しかし、元々運動が得意であったり、体の使い方が上手な方は、良い動きが『当たり前』に『無意識』にできてしまうので、『できて当たり前』であり、どのようにしてその動きを行っているかを言葉で表現することはなかなか難しいのではないでしょうか。
なかなか上手くならなかったからこそ分かる上手くなる方法
一方で、私は運動が苦手で、テニスもなかなか上手くなりませんでした。
小学生から始めたので、たとえば中学生の部活では、中学生から始めた子たちよりは上手でしたが、結局それも早くから始めていただけであって、徐々に追い抜かれたりもしましたし、結局自分よりも早く始めた人には追いつけない、という体験をしていました。
色々なテニススクールに通ったり、テニスコーチにも習いましたが、なかなか上手くなる方法がわかりませんでした。
結局上手くなるのに10年ほどかかりました。
そして上手くなる方法が整理できるのにさらに10年ほどかかりました。
上手くなる方法とは?
人の体というのは、とても複雑な処理を一気に行っています。
シンプルな表現をすると、上手い人というのは、その処理を素早く一気に行うことができる人であって、上手くなる方法とはその処理速度を上げたり、処理できるキャパシティを広げていくことになります。
たとえば、『打点に入る』というテーマを取り上げてみましょう。
打点に入る時に人がどのように行っているかを整理してみると、
・相手のスイングを見ながら、構えてスプリットステップをタイミングを合わせて行い、
・相手が打ったボールを見て、そのスピードや高さを見抜き、
・最初は大雑把に予想して動き始め、
・そのスピードや高さから、これまでの経験を踏まえてどこにバウンドしてどうバウンドするかを予測し、
・予測したバウンドと自分の打点から、どこに移動すべきかを見極め、
・足を決めて、構えを作り、
・構えた後もボールのバウンドをよく見て、予測と合っているかどうかを確かめ、
・もしも予測とずれた場合には、足や体の軸を調整してボールとの距離を保ちながら、
・スイングしに行く、
というような処理を行っています。
これら一つ一つのステップを、素早く正確に処理できていけると、『上手くなる』わけです。
ここで『上手くなる方法』として大切なのは、それぞれのステップを一気に上達しようとしてもできるようにはなりません。
足し算ができないのに、方程式の問題は解けないのと一緒で、何度方程式の問題を出しても、足し算ができない子にはいつまで経ってもできないでしょう。
そのため、一番早く上手くなる方法は、それぞれの要素をできるだけ細かく分解し、その要素を一つずつ練習していくことです。
要素一つ一つで成果を判断する
このように小さい要素に分けて練習する際に気をつけたいのは、『できた』か『できなかった』かを、その要素に対して判断するようにしましょう。
ボールを実際にコートで打つと、『そのボールが入ったか』や『良いボールが打てたか』に注目してしまいがちです。
しかし、結果としてボールが入るかどうかは、様々な要素が関係してきます。
・今練習している要素ができていて、結果がうまくいった
・今練習している要素ができていなくて、結果がうまくいかなかった
のであれば良いのですが、
・今練習している要素ができていないけど、結果がうまくいった
・今練習している要素ができていて、結果がうまくいかなかった
時に、結果に注目してしまうと、練習している要素に対しての振り返りが中途半端になってしまったり、判断がぶれてしまいます。
その結果、今練習している要素の上達スピードが遅れていくわけです。
そのため、今練習している要素に対して、『できた』『できなかった』を強い意志を持って判断していきましょう。
小さな上達を楽しむ
ここまで上手くなる方法として、要素を小さく分けて練習していく方法をお伝えしました。
このように要素を小さく分けて、その小さな要素に注目して練習していくことは、結果として小さな成功を積み重ねることにつながります。
日々の練習の中で、『できるようになった』体験が増えてくるので、結果として自信にもつながっていきます。
上手くなる方法自体が理解できていけば、たとえばフォアハンドで上手くなったやり方をバックハンドに応用して考えることもできていくので、上手くなるスピードも上がっていきます。
ぜひ試してみてください。
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