マッチポイントでビビってしまう本当の理由と解決法

2017年07月24日 メンタル

tennis004_2

マッチポイントになると、ビビってしまって、なかなかいつも通りのメンタルではプレーできない、という方も多いのではないでしょうか。緊張してうまくプレーが出来ないという方のために、マッチポイントでもうまく戦うためのメンタルを説明します。なぜマッチポイントになるとビビってしまうのか、その原因を解明し、普段通りにプレーをするための方法や考え方を解説していきます。

マッチポイントになるとメンタルがビビる理由

あなたのメンタルに影響を及ぼしているものは?

私も試合をしていて、それまでは良いプレーが出来ていたのに、マッチポイントになると、怖くなってしまい、打てなくなったり、あるいは、無理矢理に打ちに行ったりして、せっかく優位に進めていたゲームで負けてしまったことがあります。 では、なぜマッチポイントになるとメンタルが弱くなってしまうのでしょうか。

マッチポイントになった時に、こんな事を考えてはいませんか?

『せっかくマッチポイントまで来たのだから、このポイントで決めたい』
『あと1ポイントだから、早く終わらせて勝ちを手に入れたい』
こういったことが、あなたのメンタルに影響を及ぼしています。

自分の優位な立場を失いたくない!

では、なぜこのような考えが出てくるのでしょうか?

たとえば、今あなたは一万円を持っています。そしてじゃんけんをして、勝った場合は一万円をそのまま持っていることが出来ますが、負けた場合はその一万円を手放さなければなりません。

その時、あなたはじゃんけんをしたいと思いますか? 一方で、今度は相手が一万円を持っています。じゃんけんをして勝った場合は一万円を手に入れることができますが、負けた場合は残念ながら一万円を手にすることはできません。

いかがでしょうか?最初のシーンでは、あなたはじゃんけんをしたくないと思った一方で、二回目のシーンでは、じゃんけんをしたいと思ったのではないでしょうか?

勝てば一万円を手にすることができ、負けたら手にすることができない、という設定になっています。 そして、『でも最初に一万円を持っているかどうかが違うじゃないか』と思われた方、実はここがマッチポイントと同じ状況なのです。

つまり、あなたは既にかなり優位な立場に立っているけれど、その条件のもとで、相手もまだ勝つチャンスのあるじゃんけんをするチャンスがある、という状況に置かれているわけです。

ここには、『自分の優位な立場を失いたくない、守りたい』と願う心があり、その心があなたのメンタルに影響を及ぼしているわけです。

早く勝利を手にしたい!!

一方で、『あと1ポイントだから、早く終わらせて勝利を手にしたい』と思う背景には、先を急いでいる様子が見て取れますね。

ここまで苦労してポイントを積み重ね、もう少しでやっと勝ちを手にすることができるところまで来ました。そのため、出来ることなら早く終わらせて、この勝利を確実なものにしたい、そう思っています。ここまでの道のりが大変なものであればあるほど、その想いは強く、出来るなら早く手にしたいと思うでしょう。

私も、試合をしていて、マッチポイントの時は、『あぁ、早くこのポイント手にしたい』とか『相手がダブルフォルトをしてくれて、早くこのポイントが楽に手に入らないかな』なんて思ったりしていました。

過去や未来にしばられている

しかし、これらの考えには、どれだけ自分が積み重ねてきたか、という『過去』の視点や、『もし自分が持っているものを失ったらどうしよう』とか『早く終わらせて未来を着実なものにしたい』といった、まだ来ていない『未来』の視点にとらわれています。

ですが、一方で、相手に目を転じてみましょう。相手は対戦相手にマッチポイントを握られた状況で、そのメンタルはかなり追い込まれています。少しでも隙があれば、その隙に形勢逆転を狙っています。ですので、あなたに『過去の実績』や『未来の栄光』にとらわれている隙があったなら、相手は一瞬のうちに形勢逆転をしようと死に物狂いでチャレンジしてくるでしょう。

マッチポイントでも平常心を保つ秘訣

打とうとしているショットは一緒、でも条件設定が違う

ここで少し、事実を冷静に捉えてみましょう。

あなたは、いまマッチポイントでサーブを打とうとしています。そして、この『サーブを打つ』というショットを緊張感あふれるものにしているのは、あなたの『早く手にしたい』とか『優位を失いたくない』という価値観であって、事実ではありません。

ゲームの最初のポイントで打つサーブも、マッチポイントで打つサーブも、『サーブを打つ』というショット自体は同じものであって、やるべきことや意識するべきことには、何も変わりはないはずです。(ここではサーブを例に出しましたが、リターンでもストロークでも同じことが言えます。)

つまり、あなたが打とうとしてるショット自体はいつもと何も変わりがないはずなのに、あなた自身がその条件設定を変えているために、メンタルが乱れてしまっているわけです。

ショットをいつも意識的に行うことで、マッチポイントでも平常心のメンタルが手に入る

マッチポイントで、平常心のメンタルを手に入れるためには、今やろうとしているショットはいつもと変わらないことを理解し、そのうえでいつもと同じように取り組むように意識しましょう。

といっても、『いつもと同じようにやる』と漠然としてしまってはいけません。『いつもと同じように行う』ためには、『いつも意識的にショットを打つ』ことが大切になってきます。

一つ一つのショットを打つ時に、あなたがそのショットを成功するために、具体的に意識すべきことを整理しましょう。たとえばボールとの距離感や、打点や、スイング等々です。

そのようにして、普段から一つ一つのショットを意識的に行うくせをつけて継続していくと、マッチポイント等のメンタルが緊張した場面でも、同じことを意識してショットに取り組むことで、いつもと同じスイングや身体の動きを行っていくことが出来ます。

まとめ

今回は、マッチポイントでメンタルが緊張してしまう方や、勝ち急いだりしてしまう方へ、どのようにそのことを捉え、どう対処すればよいかを解説させていただきました。
皆さんの参考になったら幸いです。

セカンドサーブで自信を持って打てない、という方のための記事もありますので、よろしければ下のリンクから御覧ください。

コメント..

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメント
お名前
メールアドレス

PAGE TOP