上達するために必ず知っておきたいグリップの握り方とは?

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テニスを始めた手の方はもちろん、ある程度できるようになった方も、グリップの握り方については一度は悩んだことがあるのではないでしょうか?

 

グリップについては、『どう持つか』を考えがちなのですが、実はそれと同じかそれ以上に大切なのが『握り方』です。今回はグリップの握り方について解説したいと思います。

 

何が正しいグリップなのか??

テニスをはじめたての頃は、コーチやまわりの人にグリップを教えられて、教えられるがままに取り組みますが、しばらく経験を積むと、色々なグリップを試してみる方も多いと思います。

 

雑誌やウェブサイトにもたくさんの情報が載っているので、情報には事欠かないでしょう。

しかし、果たしてどのグリップが正しいのか、果たしてどうやって判断していけば良いのでしょうか?

 

グリップについては、理解しておくべき本質的な考え方があります。

私は、この本質的な理解をせずに、色々なグリップを試したために、フォームにクセがつき、それをなおすのに非常に苦労しました。

 

ですので、今回は『どのグリップが良いのか』からもう一段深く、正しいグリップの本質的な考え方を解説したいと思います。

 

正しいグリップとは?

今回ご紹介するのは、たとえば『セミウェスタン』や『イースタン』といった個々のグリップの話ではありません。

 

ラケットをスイングしてボールを飛ばす、という動きを考えたときに、その動きを滑らかに、効率よく動かすための考え方から導き出したグリップに対する考え方になります。

 

一番力が伝わりやすい形

まずグリップの持ち方、握り方を考えるときには、どのような姿勢でいると最も力が入りやすい、力に負けにくいのかを考えてみましょう。

 

たとえば大きな壁を押すような姿勢と腕の形を作りましょう。この型が崩れてしまうと、力が負けたり、伝わりづらくなってしまいます。

 

ですので、この型のままラケットが飛ばしたい打球方向に向くようにラケットを持ちましょう。

 

打点によって変わるグリップ

しかし、このグリップでないとダメだ、というわけではありません。

 

ここでおさえるべきなのは、

・体が力が入りやすい・伝わりやすい姿勢であり、

・その姿勢の時に面が打ちたい方向に自然に向いている

ことが大切なので、もしも仕方なく打点がずれてしまった場合にはグリップは変わっても問題ないわけです。

 

つまり『このグリップで持つ』と固定するのではなく、『面が自然に打球方向に向いている』感覚を重視して、その面の向きを作れるようなグリップを作るような意識で臨むと良いでしょう。

 

持ち方と同時に大切な握り方(握りの強さ)

そして、持ち方と同時に大切になってくるのは、その握り方です。

 

私は、強いボールを打とうとするときに、とにかく力を込めてやるものだと思っていました。そのため、グリップも強く握るものだと思っていました。しかしこれは大きな間違いでした。

 

テニスの解説書やコーチのアドバイスでも、このようにインパクトの瞬間にグリップを握る、と教えられた事がある方もいるかもしれません。

 

しかし、スポーツ科学の視点からは、このアドバイスには根拠がありません。

 

テニスのインパクトの時間は、4/1000〜6/1000秒と言われています。そして、人が何かに反応して動くのに要する時間は0.1秒前後と言われています。

ということは、インパクトを感じてから力を入れても、その時には既にボールはラケットから離れているので、グリップを握っても意味がないわけです。

 

そして、本来は強いボールを打つためには、ラケットヘッドが走って行くようなスイングをしなければなりません。

しかし、グリップを握ってしまうと、このラケットヘッドが走って行く動きが握る力によって邪魔をされてしまい、その結果強いスイング・強いボールにならなくなってしまうわけです。

 

ここで、グリップを握らないと、ラケットが飛んでいくのでは、と思う方もいらっしゃるでしょう。しかしその心配はありません。

私たちの体は把握反射というものがあり、グリップを緩く持ってボールを打ったとしても、体が勝手にグリップを握るのであえて握らなくてもラケットが飛ぶことはありません。

 

ラケットは緩く持とう

今回は、グリップの握り方をご紹介してきました。

 

テニスは、ラケットを通じていかにボールに威力が伝わるようにするかが大事なスポーツです。ですが、私はこの『威力を伝える』『力を発揮する』ことを大きく勘違いしていました。

 

つまり、自分の力を込めることでボールにも威力が発揮されると考えていたのですが、それは大きな間違いで、大切なことは、『ラケットにスピードが生まれる』ことであり、自分がどんなにがんばって力を込めても、ラケットにスピードが生まれていなければまるで意味がないわけです。

 

そういった点では、『自分がラケットを動かす』というよりかは、『いかにラケットに動いてもらうか』という虎方になったときに、大きく動きが変化しました。

 

この感覚を掴むためのコツが、ラケットをゆるく持つことです。いわゆる「持ち方」「握り方」とは違った視点での解説となりましたが、上達するためにはとても大切な視点となります。

 

ぜひ実践してみてください。

 

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